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燃えよ万平

~ 時代劇鑑賞の記録と独り言 ~

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銭形平次 第256話 辻占せんべい

第256話 辻占せんべい (脚本: 田上雄、監督: 長谷川安人)

江戸の町を騒がす強盗 “黒つむじ” の一味は、押し込んだ讃岐屋で主人以外に知る者の少ない隠し戸棚から高価な壺を盗んで行った。 娘の証言から、店に出入りしていた煙草の行商人・亀八 (大坂志郎) が隠し戸棚の存在を知っていたと聞いた平次は、亀八が黒つむじの仲間ではないかと疑う。 世話好きの亀八は、それまでに黒つむじが押し込んだ先々に出入りしており、今は、親しくしている目の不自由な辻占せんべい売りの娘・お直 (永野裕紀子) を、小網町の廻船問屋・湊屋久兵ヱ (河上一夫) の娘として引き合わせようとしていた。 12年前の大火で両親と生き別れになったお直が、湊屋の娘・おのぶであるという証拠は、行方不明になった時に着ていた赤地に鶴を染め抜いた着物だったが……。

***************
【所感】
「人が喜ぶのを見ていると、自分もしあわせな気持ちになる」 という世話好きな亀八を、大坂志郎が好演。 最後に、お直のしあわせな姿を見たかった……と言い残して息絶えるシーンには泣かされる。
湊屋久兵ヱを演じる河上一夫は、「燃えよ剣」 の山南敬助、用心棒シリーズのゲストなどで出演していた頃に比べて、すっかり痩せていて驚いた。 お直は実の娘とは言い切れないが、目をつぶって引き取ってほしいと頼む平次に、最初からそのつもりでいた、と答えたのには感動してしまった (結局、本当の娘だったことがわかってハッピーエンドだった)。
亀八を疑っているくせに、わざわざ万七を 「5年来のやもめ暮らし」 と紹介する平次。 小唄の師匠でいい人がいる、と言われて浮かれる万七を見て、これで亀八の気も緩むというもの、とブラック発言。 まんまとのせられた万七が、最後まで小唄の師匠が近づいた、遠のいた……と一喜一憂する姿が可愛い (笑)。
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