燃えよ万平
~ 時代劇鑑賞の記録と独り言 ~
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遠山の金さん (高橋英樹版) 第2話
第2話 大追跡! 消えた大砲
(脚本: 小川英/四十物光男、監督: 山下耕作)
火薬を使って江戸城に火をかけ、徳川幕府をぶっ潰してやるぜ!……と企む天誅党なる一味。 それに火薬作りとして協力する浪人・須藤一郎太は、3年前、「世直し」 と称して金座から十万両を横領した男の甥。 自分には何のかかわりもないのに、自分や妻子に冷たく当たった一般の人々が憎いという須藤を、金さんは救うことができるのか……。
ゲスト: 伊吹吾郎/須藤一郎太、服部妙子/お雪、御木本伸介/中条定信、久富惟晴/大村陣内 (役名テロップなし)、出水憲司、五十嵐義弘、藤沢徹夫、小峰隆司、和田昌也
<こんなところに、あんな人>
最初に材木問屋を襲った天誅党を追い詰め、そのアジトを囲む役人の1人に福ちゃん。
出水憲司&小峰隆司は天誅党の一味。
*敬称は略させていただいています。
俺は用心棒 第25話 めおとの風
ご時勢で自らの進む道を定めなければならず慌てる各藩、まずは金が必要と領民から用立てようとする。 とある藩の郡代・大倉潮左ヱ門 (穂高稔) も、領内の庄屋・文左ヱ門 (沢村宗之助) を訪ねて金を要求する。 文左ヱ門は、懇意の役人・犬塚洋平 (織本順吉) と相談し、拠出金を少なく済ませるため、手伝いに来ていた茶屋の女房・おしん (柳川慶子) を郡代の 「接待役」 として差し出すことにする。
総司はお休み、野良犬&万平だんなの活躍。
おしんと利助 (田浦正己) が営む 「めおと茶屋」 で甘酒や漬物を褒めながら、仲むつまじい若夫婦を優しい目で見る万平だんな。 野良犬のだんなまで、出された酒の感想を聞かれて 「地酒にしては珍しく甘いな」 なんて言っていて、ほのぼのムード。 美人の女房が夜になっても庄屋屋敷から帰らないのに、万平だんなに 「郡代の夜の相手に選ばれないとも限らん」 と言われるまで、全く危機を感じない利助、ちょっとボケ?と思ったけど、彼らの日常ではそれが普通なのか。 庄屋がそんな鬼のようなことを考えていようとは夢にも思わない。
野良犬のだんなの助けで難を逃れ、逃走資金まで用意してもらい、新天地へ旅立つ夫婦。 万平&野良犬が 「うまくいったな」 と笑みを交わしてハッピーエンド……にはならないのね、やっぱり。 ひどいよ、結束先生…… (T_T) なぜ夫婦は命を落とさなければならなかったのか。 その方が2人にとって幸せだったという結論のもと、強引に解釈すれば、大きく変わっていく時代の中で、これまでのように世の中の流れとは無縁のまま、細々と茶店を営んで生きていくのは難しい。 とすれば、新しい土地での生活に希望を抱いている今が、夫婦にとって最上の時……ということなんだろうか。 でも、やっぱり悲しすぎるエンディングだった。
話のタネにめおと茶屋名物の甘酒を飲んだ万平だんなの 「うん、技あり!」、「1本取ってもいい」 との褒め言葉に、きょとんとしている利助が可愛い。 うん、確かにいきなり言われても何だかわからんだろうなぁ (笑)。
庄屋屋敷に乗り込んだ野良犬のだんな、「俺は茶店の店番だ」 との名乗り。
……って、店にいないじゃないのよ (^^;) この台詞を、いつもの調子で平然と言うあたりがステキ。 あの風体で茶店とか言ってるだけでも笑える。 万平だんなは、そんな野良のだんなを評して 「あのだんな、取引きには慣れている。 人間離れしておる。 なにしろ野良犬だからな」。 庄屋の女房を人質に取り、「二足三文で売り飛ばすぞ」 と言って100両せしめたことなら、あれは取引きではなく 「脅し」 と言うのではないかと……(^^;)
庄屋の言葉として語られる 「お上が将軍様だろうが天朝様だろうが、どっちだっていい」 が象徴的。 茶店の夫婦にとっても、それは同じだったろう。
ゲスト: 田浦正己/利助、織本順吉/犬塚洋平、穂高稔/大倉潮左ヱ門、脇中昭夫/宮下勘助、北見唯一/茶店の客、沢村宗之助/文左ヱ門、菅井きん/おこん (文左ヱ門の女房)、柳川慶子/おしん
*敬称は略させていただいています。
遠山の金さん (高橋英樹版) 第1話
第1話 新奉行登場!! 顔のない人気作家!
(脚本: 掛札雅裕、監督: 田中徳三)
売れっ子作家の秋水 (字は予想) が殺され、破門された弟子の金竜散人 (なべおさみ) が疑われるが、金さんは殺しの現場に居合わせた芸者・〆蝶 (黒田福美) と駕籠屋の証言が食い違っていることに疑問を抱く。 一方、秋水の娘・志津 (賀田裕子) は、金竜の弟弟子で人気作家の木々亭鈴国 (松橋登) に、自分との縁談は秋水の意思だった、と迫られていた。
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【所感】
NET -> テレビ朝日で制作・放送されたテレビシリーズとしては、5代目にあたる高橋英樹版の 「遠山の金さん」。 たまに 「遠山の金さんと言ったら誰?」 なんていう話が出るが、そんな時の私の答えは高橋英樹だった (え、過去形?/笑)。 普段は遊び人の金さんとして町を歩いているのが、実は北町奉行・遠山左衛門尉景元 (遠山金四郎景元) で、背中の刺青を証拠に、お白州で悪人を裁いている……というドラマを見たのは、この高橋英樹版の 「遠山の金さん」 が最初だったんだから、ほかに答えようがない。
木曜日の午後8時といえば、私の時代劇人生の始まりとなった 「長七郎天下ご免!」 (主演: 里見浩太朗) が放映されていたのが、このテレビ朝日の時代劇枠だった。 大好きな長さんから金さんに変わって、ちゃんと第1話から見ていたかどうか記憶が定かではない。 が、途中からは間違いなく毎週の楽しみになっていた。 当時、消防署の火の用心ポスター (かな? 金さんだから警察の方だったかも……) が、この金さんだったことがあり、やはり番組を観ていた友人と 「いいよねー、このポスター。 欲しいねぇ」 と言い合っていたのが懐かしい。 結局、手に入れられなかったのだが。
その金さんが、時専チャンネルで放映されることに! 再放送で観た記憶がないので、本放送以来。 何年ぶりになるんだろう……。 遊び人・金さんの爽やかさ、奉行・金四郎のかっこよさは記憶の通り。 が、脇がちょっと……かなぁ。 まだ1話だから何とも言えないけど、猫目のだんなが必要以上に大袈裟でわざとらしい気がするし、駕籠屋の虎さん&熊さんは目立たなすぎだし。
オープニングから立ち回りに福ちゃんが出ていて大騒ぎ。 見事にのけぞってるー! 毎週お目にかかれるかと思うと、それだけで楽しみ (笑)。 とは言うものの、テレビ朝日の時代劇作品に共通する、このサブタイトルのひどさ……。 別に金四郎が新しく奉行に着任したところから始まるわけじゃないんだから、「新奉行登場」 は余計でしょう。 「!」 の多さもうっとうしい。
レギュラー: 高橋英樹/遠山金四郎、樹木希林/お千親分 (大瀧一家)、秋野太作/猫目伝蔵、小島三児/捨六、美雪花代/お竜、古代一平/虎さん、北野清治/熊さん、萩原佐代子/お光、宮尾すすむ/早田彦十郎、金田龍之介/常平
ゲスト: なべおさみ/金竜散人、松橋登/木々亭鈴国、賀田裕子/志津、高田敏江/さと、黒田福美/〆蝶、波多野博、沖田駿一、浜田雄史、芝本正、他
<こんなところに、あんな人>
クレジットありの波多野博は、鈴国と版元らの祝いの座敷に登場。 横顔しか映らないけどセリフあり。
〆蝶を探るために金さんが板場に潜入する料亭、板前に小峰さん&木谷さん。 〆蝶に近づいた金さんが怪しいと騒ぎになると、板場から駆けつけてくる。 用心棒も兼ねているのか。 ラス立ちに峰蘭太郎。
*敬称は略させていただいています。
1日遅れのHappy Birthday!
……と気付いた時には翌日だったー!
あぁ、何たる失態……。 その日は会社帰りに友人とデートしていて、さんざん 「新選組血風録」 の話とかしていたのにー!
1日遅れてしまったけど、お誕生日おめでとうございます!
ということで、本日は島田さんのお誕生日スペシャルを開催。 まずは 「川辺精一純情派」 から (笑)。 これは何かというと、「はぐれ刑事純情派」 の中から、島田さん演じる川辺課長の出演シーンのみを編集したものである。 夫が私のために (本人談) 作ってくれているという、ありがたーい代物なのだ。 ま、そういう内容なので、犯人が登場しないまま終わっていくことが多々あり、少なくとも1回は番組を通して見ているので思い出せるうちはいいんだが……(^^;) 刑事ドラマの見方としては、あまりうまくないが、深く気にせず、ほぼ全てが名場面と言えてしまう川辺課長ショーを楽しむことにしている。 今回は犯人役でゲスト出演した綿引勝彦スペシャルも入った特別編、とにかく課長が出ずっぱり (当たり前だ) の約1時間50分。 これほどお誕生日スペシャルにふさわしいものはないだろう (ホントか?)。
とは言え、それだけでは淋しい。 やっぱ、捨て犬を見とかないと! というわけで選ばれたのは、この話。
待っていた用心棒 第3話 吹きだまりの月
(監督: 河野寿一)
舞台は江戸。 仕えていた藩を追われた佐山要蔵 (植村謙二郎) は、侍を捨て、「裃を着けたやつらより、よっぽどまともな人間」 の中で職人として生きていくことに喜びを感じている。 娘の 「ぬい」 (河村有紀) も侍の娘でいることに未練はなく、貧しい長屋暮らしながらも幸せな親子。 そこへ以前の組頭・遠藤 (高橋正夫) と同僚・瀬川 (寺下貞信) が訪ねてきて、頼みたいことがあると佐山を呼び出す……。
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【所感】
選んだのはよかったが、前半は捨て犬 (&狂犬) の出番、全くなし……。 玄妙館道場で万平だんなの帰りを待つ2人は、「いくら探しても1滴の酒もねぇ」 ことから機嫌は最悪。 そこへ運悪くも殴りこんでしまった火消し・と組の連中を、お得意の大あくびを披露しながら起き上がって迎える狂犬がナイス (あくびに見えないんだもん/笑)。 相手が町人であるためか、刀は抜かずにケンカの相手をする2人。 蹴りを入れまくり、空腹による機嫌の悪さをアピールする捨て犬が見もの (笑)。
ケンカが終わったところへ、同心がやってきて2人に姓名を尋ねるシーンで、「江戸に来る途中、名前を落としてきた。 捨て犬とでも思ってもらおう」、「俺は狂犬だ。 ぼやぼやしてると噛みつくぞ!」 と、それぞれ自己紹介。 役人なら顔が利くだろう、この瓢箪に酒を入れてこい……と同心に迫り、ホントに噛みつきそうな勢いの狂犬の姿を見て、楽しそうに笑い声を上げる捨て犬。 あぁ、よかった。 せっかくのお誕生日企画なのに、笑顔が出ないまま終わっちゃったらどうしようかと思ったよ (笑)。
久しぶりに帰ってきた江戸で、町の人たちに歓迎を受ける万平だんな。 「俺なんか竹光も差してない」 と言いながら腰に手を当てて無腰を自慢したり、職務怠慢だと役人に文句を言ったり、相変わらず飛ばしてる。
でもねー、父の仇を確かめに行くという娘に付き添って行くのはいいけど、佐山の刀を娘に見せて 「父上を斬った刀だ。 父上の血が残っている」 なんて言うのは、ひどいと思います……。 折れた竹光を佐山が持っていたことにして、野良犬のだんなから 「技ありに数えておこう」 とのお言葉をいただいていたけど。
今日の野良犬のだんなはハードボイルド・タイプ。 「残された娘の用心棒だ」 と、佐山の通夜が行われる長屋を守り、深くかかわることなく去って行く。
ゲスト: 河村有紀/ぬい、武周暢/為吉、高橋正夫/遠藤、保科三良/同心・三原、寺下貞信/瀬川、植村謙二郎/佐山要蔵、本郷秀雄/松五郎 (と組の組頭)、木谷邦臣、畑中怜一
<こんなところに、あんな人>
為吉の職人仲間に木谷邦臣。 万平だんなが居酒屋で歓迎を受けているところへ 「佐山のだんなが殺された!」 と知らせに駆け込んでくる。
銭形平次 第726話 命を賭けた訴え
(脚本: 高橋稔、監督: 岡本静夫)
表向きは口入屋を営みながら、「江戸中の半分の犯罪は後ろに山城屋がいる」 と言われる山城屋藤兵ヱ (菅貫太郎)。 その裏の顔を暴いてやると燃える青柳は、平次の心配をよそに山城屋を引っ立てて問いただすが、証拠はなく、集めた証人たちも仕返しを恐れて証言せず、結局は解き放す始末。 昔、山城屋のせいで店ののれんを取られた仙右ヱ門 (増田順司) は、自分が握っている山城屋の悪事の証拠を渡すから必ず捕まえてくれ、と万七に持ちかける。
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【所感】
さすがは菅貫、半端なワルじゃない。 半分と言わず、江戸のすべての犯罪の裏に山城屋が……と言ってほしいくらいだ (笑)。 いかにもっていう悪人顔じゃないところが、逆に悪としての大きさを感じさせる。 青柳が店に乗り込むシーンで 「若僧が……」 とつぶやく姿が、もうステキすぎて★
仙右ヱ門が言った 「悪事の証拠」 は、藤兵ヱを自らの殺人犯に仕立て上げることだったのだが、いきなり目の前に現れて自害する仙右ヱ門の姿に訳がわからない様子も、いい感じだった。 もちろん奉行所に連れて行かれても、やっていないものはやっていない。 ここでも大げさに取り乱すことなく、落ち着いたもの。 かっこいいねぇ。
熱血・青柳が突っ走って引っ立てた時と、仙右ヱ門殺しの濡れ衣で捕まった時、2回とも解き放ちになって奉行所を出たところには平次の姿が。 2人のアップが交互に映り、目で会話するシーンは画面に釘付け (笑)。 特に2回目は、平次が真犯人を捕えたおかげで出られたので、「助けてくれたんだってな」 などと言うが、もちろんそうじゃない。 「お前を本当の罪でお縄にするためだ」 と言い切る平次、本当の戦いはこれから。 ここでの菅貫、独特の 「ははぁ…」 笑いも出て、最高にかっこよかった。
そんな藤兵ヱだが、最後には平次の罠にまんまとはまり、任務を終えて帰ってきた子分が、障子の外で十手を突きつけられているとは知らずに、「俺の言った通りにしたんだな」、「お千代をバラして山の中に埋めたんだな」 と自ら罪を告白してしまう大失態 (--;) 大立ち回りで抵抗した甲斐もなく、お縄になってしまう。 ……何だか菅貫が演じる悪役って、こういうの (最後がちとマヌケ) が多いと思うのは私だけだろうか。 とは言え、その結末に気付いた瞬間、静かに動揺する菅貫が、またたまらなく良かったりするのだけど (笑)。
今日の万七&清吉も楽しかった。 青柳の指示で山城屋の賭場に手入れしたものの、結局は山城屋を解き放すことになり、2人は屋台のおでん屋でやけ酒を飲む。 そこへ仙右ヱ門がやってきて、悪事の証拠を渡すと持ちかけたのだが、当然のことながら万七は大興奮。 翌日、ひょうたんで会った平次に 「銭形、おめぇ昨夜はここに来たのかい」 などと言いながら、にやにや。 それに続いて 「へへへ、運命の分かれ道♪」 と勝ち誇る清吉がナイス。 仙右ヱ門殺しの下手人として藤兵ヱを捕えた万七の手柄は江戸中の評判に。 清吉、上機嫌の万七を見ながら 「手柄を立てて、世間に喜ばれて。 初めての快感。 しびれるね」 と、こちらも嬉しそう (笑)。 おいおい、いくら何でも初めてじゃなかろうに……(^^;)
こうして、ベタベタなんだけど思わず笑ってしまう清吉のひと言が、実は一番の楽しみだったりする。
ゲスト: 沢井桃子/お千代、小野川公次郎/直吉 (魚屋、お千代の彼氏)、有川正治/栄五郎 (山城屋の番頭)、阿波地大輔/丑松、吉田良全/おでん屋、酒井努/勘助、増田順司/仙右ヱ門、菅貫太郎/山城屋藤兵ヱ
*敬称は略させていただいています。