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燃えよ万平

~ 時代劇鑑賞の記録と独り言 ~

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銭形平次 第644話 にせ平次奮戦記

第644話 にせ平次奮戦記
 (脚本: 保利吉紀、監督: 岡本静夫)

平次親分にそっくりな甚八 (大川橋蔵: 2役) は、女髪結い・おかつ (岩井友見) の亭主。 忙しく働くおかつに代わって家事をこなし、おかつの店を手伝いながら暮らしている。 恩人の娘・おしん (大関優子: 現・佳那晃子) の夫・茂吉 (安井孝) が人殺しの罪で島送りに決まったと聞き、その無実を証明するため、平次親分になりすまして事件を調べ直すことを決意するが……。


いやぁ、もう素晴らしいとしか言えない橋蔵の2役! 平次と甚八、どちらを見ても (当たり前だが)、あぁ、橋蔵だな……と思う。 が、同じシーンの中で2人が交互に画面に映ると、見事なまでに 「よく似た別人」 になっているのだ。 メークで顔の輪郭まで見事に変えているのには感心させられる。 甚八のアップを見ると、別の時期に撮っておいたの……? と聞きたくなるほど、ポッチャリした印象。 対する平次は、すっきりとシャープ。 すごいとしか言えない。 

タイトルからして、ちょっと遊んでる……? という感じだが、実際、甚八を演じている時の橋蔵は、結構はじけていて楽しい。 駒形の弥七 (田中浩) に、本物の平次かどうか疑われ、銭を投げてみせるシーンでの準備体操 (腕を大きく回し、膝の屈伸までしている/笑) や、名前を騙っていたことが平次にバレて、うなだれちゃう姿など、普段の平次役では見られない橋蔵の魅力満載で、大サービスって感じ。 にせ平次が聞き込みに行った先で 「明神下の平次」 と名乗るのもキュート (笑)。

今回の悪役、駒形の弥七は、手篭めにした女・おさと (田中綾) に恨まれ、殺されそうになったのを返り討ちにし、その下手人として茂吉を捕えて手柄にする……と、今日もワンパクすぎ。

<こんなところに、あんな人>
冒頭、おでんやの屋台で、甚八と 「お前さんとこも山の神かい」 などと、互いの妻について語り合うのは、山田良樹 (小山田良樹)。
平次がにせ平次を尾行するシーンで、顔がぼやけている甚八 (橋蔵は平次として後方にいるので、前を歩く甚八は別の人) は、峰蘭太郎……だと思う (笑)。

 

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