燃えよ万平
~ 時代劇鑑賞の記録と独り言 ~
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俺は用心棒(2) 第14話 青葉の中の娘
江戸に売られていく旅の途中、茶店で休憩する女衒 (福山象山) を店の外で待つ娘・おせつ (槇杏子) は、侍に追われている旅の男・栄助 (石橋蓮司) から書状を預かってくれるように頼まれる。 「沢山の人の命がかかっている」 と強引に書状を渡されてしまったおせつは、栄助のことを気にかけながら女衒とともに宿場を後にする。 栄助は、主人の津田彦右ヱ門 (幸田宗丸) とともに、5人の百姓が無実の罪で打首にされるのを助けるため、訴状を持って江戸へ向かう途中だった。 百姓たちが罪に落とされたのは、目付役・倉内七郎左ヱ門 (江見俊太郎) の功名心のためという。 栄助がおせつに預けたのは、その訴状だった。 話を聞いて助勢することにした用心棒のだんなたちは、津田、栄助とともに、次の宿場へおせつを探しに行く。 しかし、訴状は女衒の手で倉内たちの手に渡り、灰になってしまっていた…。
七夕の日、「大勢の人のために尽くす」 という (用心棒のだんなの) 夢が叶ったお話 (笑)。
侍たちが、栄助が逃げ込んだと目をつけた小屋には、だんなたち3人が。 出てこいと言われて、「あんたたち、うるさいねぇ」 と現れたのは万平だんな。 この小屋は子供たちの遊び場で、自分は子供たちに許可を取って使っている (田島くんによれば、ひょっとこ踊りを見せたらしい)、あんたたちも入りたかったから子供たちに許可を取れ…と、今日も元気だ。 が、万平だんなはどうでもいい侍たちは、中にいる若僧を出せ、と刀を抜いて迫る。 「若僧に用があるって。 出てやれよ」 と万平だんなに呼ばれて、出てきたのは用心棒のだんな (笑)。 まずい…と思っても後の祭り。 「若僧というのは俺のことか。 何の用だ」 と低~い声で凄まれるし、横から万平だんなに 「ほれ見ろ。 だから初めから言っただろ、若僧なんて言うと怒られるって」 なんて言われて、侍たちは立場なし。 頭を下げて、そそくさと退散。 そこへ、「だんな、サバを読みましたね。 私の方がだいぶ若いつもりなんですが」 と、田島くん登場。 その若僧ぶりは、後半で爆発することになる…。
自分のために逃げているのではない、大勢の人のためにやっている、と告げて小屋を去る栄助と見送ると、用心棒のだんなは、おねむの様子。 さっさと横になってしまう。 その横で、万平だんなと田島くんは、どうでもいい無駄話で盛り上がる、盛り上がる (^^;)
★万平&田島の七夕小劇場★
万: あーぁ、それにしても腹減ったなぁ。
あ、そうか、今夜は七夕だな。 俺も表の竹笹に願いごと書いて
吊るしとこうかな。 酒、肴、飯、できれば小遣いも少し。
田: ささやかなもんですねぇ。
万: あれ、若僧のだんな、寝ちまったよ。
田: こういうだんなは寝てる間に、一体どんな夢を見てるんでしょうね。
万: 人間、見かけによらないからな。 案外、織姫さまと年に一度の
逢引をしてるんじゃねぇのか。
田: 織姫さまの用心棒でも引き受けてるんじゃないかな。
万: 前金、払え…なんて、もめてたりしてな。
田: 案外、織姫さま、しぶかったりして。
万: (手を合わせて) そこを何とか頼む…!なんて言っちゃってよ。
田: 天の川 (あまのかわ) をはさんで両者、相譲らず!
万: はっはっは。 結局、用心棒を断られた夢じゃねぇのか。
用: バカ言え。 そんなくだらん夢など見るか。
田: 聞いていたんですか。 じゃあ、どんな夢です?
用: 大勢の人のために尽くしている夢だ。
万: 嘘つけぇ。
田: 子供たちが、がっかりするだろうな。 せっかくの七夕が雨になる。
★おしまい★
万&田、ほんっとに楽しそう (笑)。 用心棒のだんなも、すっかり笑顔がステキな人になっちゃって…。
こんなムダ話に時間を割く結束先生もステキだ。 で、確かにムダ話なんだが、このネタをちゃんと最後まで引っ張っているのが、また素晴らしい。
居酒屋で目付配下の侍たちと対峙した用心棒のだんな、やせ浪人と言われて、「やせ浪人ではない。 向こう見ずの若僧だ」 と反撃。 が、この後、「本物の若僧」 (万平だんな談)、田島くんが本領発揮。 訴状が灰になり、諦めモードの津田に、目付役に詫び状を書かせればいい、前の宿場まで追っかけて、首に縄をつけても連れてくる。 無実の百姓たちが打首にされるなんて冗談じゃない、と怒り爆発! それを聞いた万平だんなは、にやにや笑いながら用心棒のだんなに、「やっぱり本物の若僧は言うことが向こう見ずで無鉄砲」 と楽しそう。 用心棒のだんなも、「本物の若僧が何をするか、向学のために俺もついて行こう」 なんて笑ってる。 …ここ、一応シリアスなシーンですよ、だんな方!
で、その若僧につかまった倉内、刃を突きつけられながらも、詫び状なんて書けないと腹を切ろうとまでするが、田島くんは許さず。 そこへ津田が追いつき、調書を取り消してくれればいい、と言われて命拾い。 …う~む、仕方ないのかもしれんが、ホントにいいのか、これで…という気もする。 最後に田島くんも、江戸へ行ってうまくいくのかな…と気にしていた。
一方、おせつを女衒のもとに送り届ける 「年寄り」 (用心棒のだんな談)、万平だんなは、訴状を売って50両も稼いだ分け前として、おせつの証文を取り返し、自分の小遣いまでせしめる。 早速、居酒屋のおやじに 「酒に肴、それから飯も」 と注文。 七夕の夢が叶って大満足だ (笑)。 そして、自由の身となったおせつは、GSテイストなBGMが流れる中、青葉の中を走って家に帰るのだった。 ちなみに、おせつを演じる槙杏子は、農村から売られて行く娘にしては美人すぎ。
<こんなところに、あんな人>
女衒がおせつを待たせて一杯やってる居酒屋の主人、日高久。
目付配下の侍、栄助を追っていた3人のうち2人は、有川正治と田畑猛雄。 倉内と一緒にいた大野は川谷卓三。
俺は用心棒(2) 第13話 刺客のひそむ夜
とある藩に仕える矢崎勘四郎 (川辺久造) と中間の佐吉 (近藤正臣) は、江戸詰めから国元に戻る途中、具合が悪くなった主人・杉原弥左ヱ門 (高村俊郎) を迎えに行く。 先を急ごうと言う佐吉だが、どうやら矢崎は途中の茶店で誰かと落ち合う約束らしい。 やむを得ず、ひと足先に主人のもとに向かう佐吉は、雨宿りに入った小屋で、持ち主の娘・おしん (沢宏美) と行き先が同じであったことから道案内してもらい、いいムードに。 一方、室戸作兵ヱ (田口計) を始めとする浪人一味とともに主人を斬ろうと企む矢崎だが、用心棒のだんなたちによって阻止される。 主人の供をして国元に帰った佐吉を想い、一緒に茶店を開く日を夢見るおしんだが…。
「品田万平は当たらぬ天文術に精を出し、田島次郎は当惑げにこれを見守る…」 との予告編の時から期待させられていた話 (こんなのばっかりだな…)。
居酒屋で雨をやり過ごそうと言う矢崎の言葉よりも、どう見たってあやしい天地正大流の天文術を信じてしまった佐吉。 ま、そのおかげで、おしんに出会って、無事に主人のもとにたどり着くことができたんだから、人助けってことで (用心棒のだんなの分析では、万平だんなの本音は 「一膳飯屋の勘定を気にしながら飲んでいるよりマシ」 とのことだったけど)。 「天地正大流の天文術では、街道には雨は降らない」 という無茶苦茶な予報を、信用しないと機嫌が悪くなるでしょうから (田島くん)、大先生を信用することにする (用心棒のだんな) 。 よかったね、万平だんな。 が、案の定、雨は降り出す。 「私の研究調査によれば、どんな雨もいつか必ず止むことになっている」 と自信満々 (当たり前だ) の万平だんな。 やっぱり誰もかなわない…と思ったところへ、「人間、どんなに寝ていても 、いつか必ず起きることになっている」 と言って寝てしまう用心棒のだんな。 万平だんなから 「技あり!」 をいただいて勝利をおさめる (笑)。 このやり取りにウケる田島くん、楽しそうに笑うのを見るのは久しぶりな気がするなぁ。
だんなたちの助けで悪人どもは成敗され、ひと安心の佐吉&おしん。 国元に帰る杉原に手を貸してほしいと頼まれるだんなたち。 「天地正大流の天文術で決めてくれ」 との用心棒のだんなのリクエストで、万平だんなは外に出て空を見上げる。 「星、中天より東に流れ……あれ、だいぶ違うな。 ま、どっちでもいい」 と言っておいて、「星占いにより、一緒に行くことにする」 と決断。 用心棒のだんなに、どうするよ…ってな顔を向けられた田島くん、ぼそっと 「当分、ねぐらの心配はなくなった…」 とつぶやく。 これには、さすがの万平だんなも、「そうはっきり言うな。 天文術の値打ちがなくなるじゃないか」 と反撃。 最後まで、一向に冴えない天地正大流であった。
だんなたちや佐吉が城下に着いて、落ち着いたであろう頃、おしんは小屋を片付けながら、佐吉と仲良く甘酒茶屋を営む自分の姿を想像している。 そこへ万平だんなが持ってきたのは、佐吉が主人を守って死んだという報せ。 佐吉が最後に言い残した 「茶屋の甘酒」 という言葉を伝え、だんなたちは去って行った。
用心棒シリーズでは、不幸の女性を演じることの多い沢宏美は、嬉しそうに笑った時の笑顔が、とびっきり可愛い。 想い人の死を知る直前が、しあわせを夢見るシーンだけに、あまりにつらい結末だった。 まぁ、このシリーズでは最後に死ぬ確率が100%に近い近藤正臣ってところで、 運命は決まっていたようなものだけど…(T_T)
この2人、「帰って来た用心棒」 で共演した時も、しあわせの絶頂からどん底に突き落とされるエンディングだったもんなぁ。 しあわせになってほしかった…。
<こんなところに、あんな人>
室戸の仲間の1人、浪人役に井上茂。
城下へ帰る杉原の駕籠を担いでいるのは、平沢彰と宮城幸生。
俺は用心棒(2) 第12話 暁に染まる頃
干ばつの村にやって来た用心棒のだんなは、代官所の元手代・江口惣助 (片山明彦) から、村の者たちが水を争って隣村を襲う相談をしていると聞かされる。 代官・磯崎重左ヱ門 (河上一夫) に意見したため、手代を辞めさせられて罪人として江戸に送られたという江口。 代官屋敷に奉公するお政 (伊藤栄子) という娘に会って確かめることがあると聞いた用心棒のだんなは、お政の父・与市 (明石潮) が営む居酒屋で代官所の場所とお政のことを尋ねる。後から来た江口は、お政が2年前に代官所のただ働きを許されて暇をもらっていると聞き、あまりにも早く奉公を免除されていることを不審に思う。 一方、万平だんなと田島次郎は、村の百姓たちに隣村の襲撃に手を貸してほしいと頼まれて困っていた。 一晩待つように言い聞かせて逃げ出した2人は、一杯飲みながら何か手を考えようと与市の店にやって来る。 江口は3人に、代官所の前にある大池の水を田んぼに落とせばいいと話すが、その池には東照大権現を祀る祠があるので代官は手をつけないのだという…。
代官は幕臣としての身分は低いが、強大な権力を持っており、いかに支配地に暮らす者たちの心を掴むかがポイント…というわけで、村の庄屋たちを屋敷に集めて酒宴を開いて接待し、年貢を確保するのに忙しい。 屋敷に奉公させられている娘たちは3年間のただ働きで、代官の夜の相手をさせられることも (相手をすれば、ただ働きを免除される)。 庄屋たちは代官の言いなりで頼りにならず、村の人々は苦しめられている…。
江口は代官所の手代だった頃、大池の水を田んぼに流すため、水門を開けようとしたが、計画が代官にバレていて捕らえられてしまった。 水門を開けて百姓たちの水争いをやめさせる…と建前は立派な江口だが、実際は自分を裏切った者を 「地獄に送るために戻ってきた」 という小さい男。 その江口が事前に計画を打ち明けた唯一の相手がお政だったのだが、代官に密告したのは、お政を早く奉公から戻してほしいと願う夫 (林浩久) だった。 お政に夫がいたことも知らず、「ちょっと魅かれていた」 江口は、キレて夫に斬りかかるも、用心棒のだんなに斬られて果てる。
池の話を聞いた時から、「百姓、代官に代わって俺が池の水を田んぼに落とす」 と、“天に代わって” くらいの勢いで燃えていた用心棒のだんな…って、いつから正義のヒーローになったんだ、あんた (^^;) それはともかく、田島くんとのナイス・コンビで水門は開けられ、池の水は村へ流れるのだった。 用心棒のだんなが役人たちを引きつけている間に水門を開けた田島くん、「やりましたよ!」 と喜ぶ姿が若々しくていい。 それを見た用心棒のだんなが嬉しそうに笑うのは…、う~む、別人だわ… (^^;) 血風禄の時から、「動くな、喋るな、笑うな」 と言われていた…というのは有名な話だが、この辺りで河野監督も諦めたんだろうか?
こうして村は救われたわけだが、水門を切って水を流したのが誰なのか、人々は知らない。 代官所に奉公している村の娘・おえん (二階堂有希子) に、江口に違いないと言われ当惑するお政たちだが、真実を口にすることはない。 池のほとりには、命を懸けて村を救った手代・江口惣助を祀った 「水塚」 が作られ、彼の名前は語り継がれる。 浪人たちは村を去り、二度と戻ることはない…。
万平だんな、今日は武芸の極意を語るの巻。 守破離とは何か…という話まで持ち出しておいて、結局は 「とにかく一杯、飲みましょう」 とは、「結構な極意ですね」 と呆れる田島くんに、「流派によって何事も解釈が違うんだ」 と動じず (笑)。
が、飲みに行った居酒屋で 「酒でも田んぼに流すか」 と言った時には、さすがに 「その程度の極意では、あまり冴えてるとは思えませんね」 とやられて、「まったくだ」。
しかし、そこで江口から池の水を流す話を聞き、用心棒のだんなも燃えてきたところで、「どうだ。 酒を飲みに来ると、いい案が浮かぶだろう」 と締め。 今回のオープニングで、右側に名前が出ているのは、誰も極められない極意を持っているからに違いない。
さらに、ちらりと過去の話?
「恥ずかしながら、ちょっと (お政に) 魅かれていたのかも」 と告白する江口に思わず、「恥ずかしがることはない。 男が女に惹かれるのは当然、私だってひと頃は…。 いや、私のことはどうだっていい」 と口走る。 ひと頃は…って、あなた。 今は女に興味なしか?!
万平だんなの過去も気になるところだが、この話で一番気になったのは、お政の夫 (どーでもいいけど、名前を付けてほしい…) が、勤め先から帰ってきたシーン。 「あ、これ買ってきたよ」 と、何やら包みを渡す夫。 「あ、この間頼んだ、あれ?」、 「うん、探して買ってきた」、 「ありがとう。 高かった?」、 「いや、そんなでもなかったよ」、 「あら、そう」 …なんて話しながら、2人は仲良く家に帰って行く…って、一体、何を買ってきたんだ~!
<こんなところに、あんな人>
代官に接待される庄屋の1人に池信一。 孫娘のことなどを尋ねられ、薬をもらっていた (賄賂よね…)。
水門を守る役人の1人に有島淳平。
俺は用心棒(2) 第11話 枇杷の実る宿
城の若い侍・梅本文之助 (浜田晃) は、6人の仲間たちと定期的に行っていた集まりへの参加をやめるように上役から言われる。 仲間の誰かが 「みんなで酒を飲んで上役の悪口を言い合っている集まり」 と告げ口をしたことが原因だった。 その頃、集まりが行われていた素人宿では、さと (八木昌子) と勘太 (加賀爪清和) の兄妹が母親とともに、梅本たちが来るのを待っていた。 現れたのは用心棒のだんなで、7人の侍が集まって暴れた時のため、さとの護衛を頼まれてきた、と宿に上がる。 やがて梅本が宿を訪れ、自分が江戸詰めになったことをさとに告げ、その気があったら来い、と金を渡して去ろうとする。 そこへ、梅本を除いた仲間の全員が山林見廻りの勤番に回されたことから裏切りの張本人を知った侍たちが、梅本を探して押しかけてくる。 さとは納戸に隠れた梅本を必死にかばうが…。
生活のために家を素人宿にしているさとだが、勘太はそんな商売を嫌がっている。 侍たちは、それぞれにさとと関係を持ちながら、所詮は誰にでも身を任せる女…とバカにしている。 さとは梅本に惚れていたが、その心を裏切られた上に、最後には梅本に斬られてしまうという救いのなさ。そんな梅本を斬るのが用心棒のだんなではなく、田島くんってところがポイント。 こういう最低なヤツは許せないのよね。
すべてが終わった後、庭の枇杷の木についた実を叩き落し、怒りと悲しみをぶつける勘太。 なんで、あんなに熟すまで枇杷を取らなかったのかな…と言いながら万平だんなは去って行ったが、それは、梅本が自分で摘んで食べるの楽しみにしているからと、さとが勘太にも食べさせず、大事に取っておいたからだった…。
しかし、最初から相手にしていなかった、と言う割には、さとのために用心棒のだんなを雇ってみたり、梅本の行動にはナゾが残る。
路上商いで枇杷を勧められ、初物だと喜ぶ万平だんな。 そこへやって来た田島くんったら、用心棒のだんなの分はいりませんよ、変な仕事を引き受けたらしいから…って、そんな冷たいことを…。 すぐに腐るわけじゃないんだから買っておいてあげればいいのに。 ま、実は3個買うと宿代がなくなるってことだったらしいから、その辺を察したのか (^^;)
「集まり」 に参加していた若侍たち、梅本以外の6人は役名のクレジットがなかったが、うち2人は森章二と小山田良樹。
全体的にだんなたちの活躍が少なくて、ちょっと物足りなかったなぁ。 昔、住んでいた家の庭に枇杷の木があったから、個人的には何となく懐かしい話ではあったけど。 枇杷の木がある家には病人が出るという言い伝えから、あまり縁起がよくないと親は言っていたけど、庭で取れた枇杷を食べたのは、いい思い出として残っている。
山吹色の菓子
少し早い誕生日プレゼントに…と、友人からこんなものをいただいた。
その名も 「山吹色のお菓子」。 こんなに堂々と箱に書いてしまっては、バレバレじゃないか。 とはいえ、この箱、質感にこだわりが見られて、かっこいい。 お菓子の箱で黒って、あまり見ない気がする。
そっと開けてみる。
うおっ、まずしい…じゃない、まぶしい! いきなり小判登場。 なんて厚い包金…いや、帯がかかっているだけだから、小判の束。 50両かな、これ。 とすると、全部で450両! まぁ、ずいぶんと張り込んだこと… (笑)。
中身は胡麻風味の和風パイ。 パイに餡子を入れようと考えた人は偉いと思っている私には嬉しいお菓子。 お味は、なかなか良い。 あっさりしたパイだし、中の餡ともよく合っていて、おいしい。 だけど、やっぱり普通の黒あんの方がパイには合う気がするなぁ。 胡麻あんって濃厚だから、最後の方はちょっと飽きてきちゃった (^^;) 一度に1個が限界…って、50両のパイを一気に何個も食べたら罰が当たるか。
「山吹色のお菓子」 について、そのバックグラウンドまで細かく解説した英語の栞が入っているのには笑った。
で、その解説には 「本物のお菓子の下に小判が隠されている」 と、ちゃんと書いてあるのに、肝心の商品は蓋を開けると、いきなり山吹色…というのが、ちょっと残念なところ。 二段に入る大きさのお菓子にして、一段目には普通の包装、二段目に小判の束、という具合になっていたら完璧だったんだけど!
ところで、その場で中身を確認せず、うっかり受け取ってしまったんだけど、一体どんな便宜をはかればいいんだろう…。