燃えよ万平
~ 時代劇鑑賞の記録と独り言 ~
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伝七捕物帳 第42話 殺しを呼ぶ富札
第42話 殺しを呼ぶ富札
(脚本: 津上忠、監督: 山田達雄)
富くじに当たった者たちが殺され、当たり札を盗まれるという事件が続く。 中富の五百両を当てた吉次 (砂塚秀夫) は、妹・おえい (甲にしき) を、同じ長屋に住む清吉 (嵐圭史) と添わせてやることができると大喜び。 吉次に富札を売った松蔵 (小林勝彦) は、当たり札を直接、興行元に持って行くと手数料を取られるが、札屋を通じて換金すれば全額が手に入る……と言う。 富くじが当たったことを、おえいに告げぬまま、松蔵に呼び出されて出て行った吉次は……。
***************
【所感】
実は島帰りという暗い過去を持つ男・清吉は、おとなしい……というより暗いキャラで、嵐圭史に似合っているものの、あまり目立たずもったいない感じもした。
殺された者たちが皆、札屋の富田屋 (沢村宗之助) から札を買っていたことから、からくりを見破る伝七。 手数料を取られる云々のくだりは、そんなの信じちゃうのかな、みんな……という感じもしたけど、一生かかっても稼げない大金が手に入ると浮かれているところだから、引っかかっちゃうかもなぁ。
菊乃屋の皆さんも富くじに夢を託していて、自分の札は当たりと2番違いだった、3番違いだった……と言い合っている。 それを聞いた文治、「富くじは当たらなきゃ、何番違いでも同じ」 と、あっさり言い放つ。 「そうだよねー」 と、ころっと変わって同意するお玉。 それを見た伝七に 「お前の言うことなら何でもいいんだってよ」 と言われた文治、にこにこ顔で十手を磨くスピードも倍増 (笑)。 入って来た勘太の情報で出かけて行く3人を、菊乃屋3人組が見送る時、小春は 「伝さん、気をつけて」、お玉はもちろん 「文ちゃん、気をつけて!」、残った勘太には 「勘太兄ぃもな!」 と藤助が声をかける……ってのも楽しい。
今回の前進座からのゲストは、嵐圭史と田中世津子 (富くじを当てるが、松蔵に騙されて殺されてしまう矢場の女)。 また、脚本の津上忠も前進座の文芸演出部 (現在は座友) の方である。
(脚本: 津上忠、監督: 山田達雄)
富くじに当たった者たちが殺され、当たり札を盗まれるという事件が続く。 中富の五百両を当てた吉次 (砂塚秀夫) は、妹・おえい (甲にしき) を、同じ長屋に住む清吉 (嵐圭史) と添わせてやることができると大喜び。 吉次に富札を売った松蔵 (小林勝彦) は、当たり札を直接、興行元に持って行くと手数料を取られるが、札屋を通じて換金すれば全額が手に入る……と言う。 富くじが当たったことを、おえいに告げぬまま、松蔵に呼び出されて出て行った吉次は……。
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【所感】
実は島帰りという暗い過去を持つ男・清吉は、おとなしい……というより暗いキャラで、嵐圭史に似合っているものの、あまり目立たずもったいない感じもした。
殺された者たちが皆、札屋の富田屋 (沢村宗之助) から札を買っていたことから、からくりを見破る伝七。 手数料を取られる云々のくだりは、そんなの信じちゃうのかな、みんな……という感じもしたけど、一生かかっても稼げない大金が手に入ると浮かれているところだから、引っかかっちゃうかもなぁ。
菊乃屋の皆さんも富くじに夢を託していて、自分の札は当たりと2番違いだった、3番違いだった……と言い合っている。 それを聞いた文治、「富くじは当たらなきゃ、何番違いでも同じ」 と、あっさり言い放つ。 「そうだよねー」 と、ころっと変わって同意するお玉。 それを見た伝七に 「お前の言うことなら何でもいいんだってよ」 と言われた文治、にこにこ顔で十手を磨くスピードも倍増 (笑)。 入って来た勘太の情報で出かけて行く3人を、菊乃屋3人組が見送る時、小春は 「伝さん、気をつけて」、お玉はもちろん 「文ちゃん、気をつけて!」、残った勘太には 「勘太兄ぃもな!」 と藤助が声をかける……ってのも楽しい。
今回の前進座からのゲストは、嵐圭史と田中世津子 (富くじを当てるが、松蔵に騙されて殺されてしまう矢場の女)。 また、脚本の津上忠も前進座の文芸演出部 (現在は座友) の方である。
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伝七捕物帳 第41話 殺しの投げ文
第41話 殺しの投げ文
(脚本: 桜井康裕、監督: 斉藤光正)
「今夜、殺人が起こる」 と、時刻と場所が記された投げ文を受け取った伝七。 その内容の通り、男が殺される現場を目撃、勘太が追った犯人たちは奥州・一関藩の上屋敷に入って行った。 一関藩では、家老の内藤帯刀 (北原義郎) が、沖津左兵衛 (外村高士) や石巻屋 (岡田英次) と組み、金儲けのために鉄砲を売りさばこうと企んでおり、鉄砲鍛冶の田次郎 (北村晃一) を追っていた。 投げ文をした女・お沙江 (小山明子) は、石巻屋の後添いだが、実は田次郎が幼い頃に別れた姉だった……。
***************
【所感】
伝七に何も語らない田次郎だが、菊乃屋のお玉 (呉恵美子) が幼なじみだったことから身元や姉とのいきさつがわかる。 が、この幼なじみという設定が、今ひとつ活かされていない感じ。 もっと膨らませることができそうなもんなのに、もったいない気がした。 ラストで旅立って行く田次郎、お沙江との別れも、あっさりしすぎだったし。
見どころといえば、文治が寝ぼけるシーン。 田次郎、夜中に隣で寝ている文治がいびきをかいているので、こっそり抜け出そうとする。 → 突然、文治の片足が高~く上がる。 → 文治、今度は起き上がり、目は閉じたままで、にや~っと笑う。 → そのまま後ろに倒れて、また夢の中へ。
この様子を見た田次郎は、抜け出すのを諦めてしまう。 寝ながらにして大手柄 (?) の文治であった。
もうひとつの見どころ、こちらも文治の大活躍。 お玉が、小春の家に食事を運ぶのを見て、田次郎を匿っているに違いない……と、後をつける赤っ鼻&ちょろ松。 中の様子をうかがおうと、鼻の頭で障子に穴を開ける五平だが、その鼻先に墨の付いた筆が。 中から、筆と墨汁を持って出てきたのは文治。 鼻先を黒く塗られた五平を見て、「あっ、黒っ鼻!」 と、ちょろ松。 「黒の方が似合うじゃないですか!」 と言って、2人に追いかけられる文治。 この時、中では田次郎がお玉に、自分を捨てた姉が江戸にいるはず……と話している、なんてことは知らない3人であった。
(脚本: 桜井康裕、監督: 斉藤光正)
「今夜、殺人が起こる」 と、時刻と場所が記された投げ文を受け取った伝七。 その内容の通り、男が殺される現場を目撃、勘太が追った犯人たちは奥州・一関藩の上屋敷に入って行った。 一関藩では、家老の内藤帯刀 (北原義郎) が、沖津左兵衛 (外村高士) や石巻屋 (岡田英次) と組み、金儲けのために鉄砲を売りさばこうと企んでおり、鉄砲鍛冶の田次郎 (北村晃一) を追っていた。 投げ文をした女・お沙江 (小山明子) は、石巻屋の後添いだが、実は田次郎が幼い頃に別れた姉だった……。
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【所感】
伝七に何も語らない田次郎だが、菊乃屋のお玉 (呉恵美子) が幼なじみだったことから身元や姉とのいきさつがわかる。 が、この幼なじみという設定が、今ひとつ活かされていない感じ。 もっと膨らませることができそうなもんなのに、もったいない気がした。 ラストで旅立って行く田次郎、お沙江との別れも、あっさりしすぎだったし。
見どころといえば、文治が寝ぼけるシーン。 田次郎、夜中に隣で寝ている文治がいびきをかいているので、こっそり抜け出そうとする。 → 突然、文治の片足が高~く上がる。 → 文治、今度は起き上がり、目は閉じたままで、にや~っと笑う。 → そのまま後ろに倒れて、また夢の中へ。
この様子を見た田次郎は、抜け出すのを諦めてしまう。 寝ながらにして大手柄 (?) の文治であった。
もうひとつの見どころ、こちらも文治の大活躍。 お玉が、小春の家に食事を運ぶのを見て、田次郎を匿っているに違いない……と、後をつける赤っ鼻&ちょろ松。 中の様子をうかがおうと、鼻の頭で障子に穴を開ける五平だが、その鼻先に墨の付いた筆が。 中から、筆と墨汁を持って出てきたのは文治。 鼻先を黒く塗られた五平を見て、「あっ、黒っ鼻!」 と、ちょろ松。 「黒の方が似合うじゃないですか!」 と言って、2人に追いかけられる文治。 この時、中では田次郎がお玉に、自分を捨てた姉が江戸にいるはず……と話している、なんてことは知らない3人であった。
銭形平次 第672話 万七、恐怖の三日間
第627話 万七、恐怖の三日間
(脚本: 中村勝行、監督: 岡本静夫)
祝い事に招待され、めかしこんで出かけた万七。 帰り道に廻船問屋・渡海屋の前に合口の鞘が落ちているのを見つける。 不審に思い、渡海屋の戸を叩いて入ってみると、お手配者の盗賊・矢切の辰蔵 (菅貫太郎) 一味が押し込んでいた。 渡海屋の船で異国に逃亡しようという辰蔵は、主人 (増田順司) らを人質にして、長崎に行っていて3日後に江戸に戻るという船を待っているのだった。 万七は、辰蔵の昔の女・お新 (水原麻記) を探すために解き放たれるが、お新の行方はわからない。 様子がおかしいと心配する平次たちに事情を話すこともできず、渡海屋に戻って、辰蔵に時間をくれるよう頼む万七。 が、その時、八五郎とともに万七を見張り、渡海屋に押し込みが入っていることに気付いた青柳は、渡海屋に乗り込もうと戸を叩いてしまう……。
***************
【所感】
タイトルがステキな上に、メインゲストは菅貫! 素通りできるはずがない (笑)。
めかしこんだ万七を、清吉やおちか、お町がおだてるオープニングから笑わせてくれるが、「お似合いよ、おっかさん」 なんて言われて、まんざらでもない様子のおちかさんに、ちょっとびっくり……。 そうだったの?
タイトルの通り、万七は見せ場が多い。 人質のため、1人で懸命にお新を探し歩くが見つからず、どうしたもんか……と、大きな樽にもたれかかって悩むシーンや、船に行くまでの間、盾にするために人質を連れて行くという辰蔵に、「盾にするなら俺1人でいいだろう。 ほかの人質は解き放してやってくれよ~」 と、駄々をこねるように訴えるシーン (ホントなら、いいぞ万七! かっこいいぞ!というところなんだけど……。 ついつい笑ってしまう) など、万七らしさがよく出ていた。
もちろん、ゲストの菅貫も負けちゃいない。 最初は、手下どもが荒っぽいことをしようとするのを止めたり、冷静さを見せているのが、青柳の来訪で万七が裏切った (?) と思った途端に凶暴さを見せる。 そのキレっぷりは見事なもので、さすが菅貫という感じ。 ……かと思えば、乗り込もうとする船の船頭が実は平次の変装と気付かないばかりか、この船には自分以外に5人しか乗れない、と言われて、「5人じゃ、しょうがねぇな」 と、妙に素直にその言葉を信じてしまうあたり、あぁ、菅貫だなぁ……って感じ。 しょうがねぇのは、あんただよ (笑)。 キレ者のくせに、あっさりと罠にはまってしまうというキャラクターは、菅貫によく合っていると思う。
で、にせ船頭 = 平次が正体を現した時、辰蔵が本気で驚いているのには、 「さっき、面と向かって話したばっかりなんだから、声で気付けよ……」 と突っ込みを入れたくなるんだが、平次の後ろで万七が 「ぜにがたぁ~っ」 と泣きそうになっているのが傑作。 あんたも気付いてなかったのかい……(--;)
辰蔵と一味は捕えられ、事件は無事に解決。 青柳は早まった決断を下そうとした自分に反省し、「なんていうか……、親分には敵わないな……」 と、素直に告白。 いやいや、あっしだって成功するかどうかわからなかった……とか何とか盛り上がる4人 (平次、八五郎、青柳&清吉)。 おーい、誰か忘れてやしないかぁー?
しばらくして、きょろきょろし始める清吉。 「ところで、うちの親分は?」 と言われて、やっと万七のことを思い出す平次たち。 手を縛られたままの万七は、流された船の上から助けを求めていたのだった。 で、結局、青柳のだんなが泳いで助けに行くことに (八も清吉もカナヅチなので)。 タイトルに名前が入っているにも関わらず、船の上で 「だんなぁ~、早くしてくださいよ~」 と叫んでいる姿がエンディングだなんて……。 さすがは万七親分である。
(脚本: 中村勝行、監督: 岡本静夫)
祝い事に招待され、めかしこんで出かけた万七。 帰り道に廻船問屋・渡海屋の前に合口の鞘が落ちているのを見つける。 不審に思い、渡海屋の戸を叩いて入ってみると、お手配者の盗賊・矢切の辰蔵 (菅貫太郎) 一味が押し込んでいた。 渡海屋の船で異国に逃亡しようという辰蔵は、主人 (増田順司) らを人質にして、長崎に行っていて3日後に江戸に戻るという船を待っているのだった。 万七は、辰蔵の昔の女・お新 (水原麻記) を探すために解き放たれるが、お新の行方はわからない。 様子がおかしいと心配する平次たちに事情を話すこともできず、渡海屋に戻って、辰蔵に時間をくれるよう頼む万七。 が、その時、八五郎とともに万七を見張り、渡海屋に押し込みが入っていることに気付いた青柳は、渡海屋に乗り込もうと戸を叩いてしまう……。
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【所感】
タイトルがステキな上に、メインゲストは菅貫! 素通りできるはずがない (笑)。
めかしこんだ万七を、清吉やおちか、お町がおだてるオープニングから笑わせてくれるが、「お似合いよ、おっかさん」 なんて言われて、まんざらでもない様子のおちかさんに、ちょっとびっくり……。 そうだったの?
タイトルの通り、万七は見せ場が多い。 人質のため、1人で懸命にお新を探し歩くが見つからず、どうしたもんか……と、大きな樽にもたれかかって悩むシーンや、船に行くまでの間、盾にするために人質を連れて行くという辰蔵に、「盾にするなら俺1人でいいだろう。 ほかの人質は解き放してやってくれよ~」 と、駄々をこねるように訴えるシーン (ホントなら、いいぞ万七! かっこいいぞ!というところなんだけど……。 ついつい笑ってしまう) など、万七らしさがよく出ていた。
もちろん、ゲストの菅貫も負けちゃいない。 最初は、手下どもが荒っぽいことをしようとするのを止めたり、冷静さを見せているのが、青柳の来訪で万七が裏切った (?) と思った途端に凶暴さを見せる。 そのキレっぷりは見事なもので、さすが菅貫という感じ。 ……かと思えば、乗り込もうとする船の船頭が実は平次の変装と気付かないばかりか、この船には自分以外に5人しか乗れない、と言われて、「5人じゃ、しょうがねぇな」 と、妙に素直にその言葉を信じてしまうあたり、あぁ、菅貫だなぁ……って感じ。 しょうがねぇのは、あんただよ (笑)。 キレ者のくせに、あっさりと罠にはまってしまうというキャラクターは、菅貫によく合っていると思う。
で、にせ船頭 = 平次が正体を現した時、辰蔵が本気で驚いているのには、 「さっき、面と向かって話したばっかりなんだから、声で気付けよ……」 と突っ込みを入れたくなるんだが、平次の後ろで万七が 「ぜにがたぁ~っ」 と泣きそうになっているのが傑作。 あんたも気付いてなかったのかい……(--;)
辰蔵と一味は捕えられ、事件は無事に解決。 青柳は早まった決断を下そうとした自分に反省し、「なんていうか……、親分には敵わないな……」 と、素直に告白。 いやいや、あっしだって成功するかどうかわからなかった……とか何とか盛り上がる4人 (平次、八五郎、青柳&清吉)。 おーい、誰か忘れてやしないかぁー?
しばらくして、きょろきょろし始める清吉。 「ところで、うちの親分は?」 と言われて、やっと万七のことを思い出す平次たち。 手を縛られたままの万七は、流された船の上から助けを求めていたのだった。 で、結局、青柳のだんなが泳いで助けに行くことに (八も清吉もカナヅチなので)。 タイトルに名前が入っているにも関わらず、船の上で 「だんなぁ~、早くしてくださいよ~」 と叫んでいる姿がエンディングだなんて……。 さすがは万七親分である。
伝七捕物帳 第40話 めんない母子鳥
第40話 めんない母子鳥
(脚本: 内田弘三、監督: 土屋啓之介)
荷受問屋・奥州屋の手代・茂吉 (持丸繁) を殺した下手人として、赤っ鼻の五平に捕らえた大工の伊助 (米倉斉加年) は、番屋へ引かれる途中で逃げ出してしまう。 夫婦約束をした娘・おみつ (西恵子) を介して伝七に会い、無実を訴える伊助。 自分が下手人ではないことは、殺しの現場で会った、お梅 (水野久美) が知っているはずだが、証人として番屋に呼ばれたお梅は、なぜか伊助が下手人だと証言したという。 話を信じた伝七は菊乃屋の2階に伊助を匿うが、いたちの三次 (山崎竜之介) のタレこみで、再び五平親分に捕われてしまう。 盲目の娘・おちよ (木村美枝子) の目を治したい一心から、うそをついてしまったお梅だったが、汚い金で目を治すのは嫌だと泣くおちよの姿に、伊助は殺しの下手人ではない、と書き置きをして、おちよと2人で大川に身を投げてしまう……。
***************
【所感】
茂吉殺しの裏に、奉行所役人・野々宮慎吾 (津田伸) が奥州屋 (市川岩五郎)、長崎屋と結託して抜け荷を行っていたで儲けていたという事件も絡み、面白い話だった。 レギュラーのほか、ゲストにも山崎竜之介と津田伸などの前進座メンバーが揃って出演していて、ファンには嬉しい。 赤っ鼻の五平も、名台詞 「やだねー」 を連発しながら大活躍 (笑)。 抜け荷の一味を捕えた伝七が手柄を譲ろうとするが、人の手柄を取るほど落ちぶれてないとか何とか断るが、ちょろ松に 「せっかく言ってくれてるんだから……」 と耳打ちされて考え直し、「俺は、やだね、と言ったんだが、お前はどうしてもって頼むんだな。 じゃ、仕方ない。 代わりに連れて行こう」 と、あっさり態度を変える。 ちょろ松、 「あぁ言ってるんで失礼します。 いただいていきます」 と小さくなって (いつも小さいけど/笑)、一味を番屋に引いて行く。 あぁ、なんて親分思いなんでしょう。 こうでもしなきゃ、手柄なんて回ってこな…… (以下、自粛)。
お梅を脅す三次が、最初は10両と言っていた口止め料を、「それじゃ不足か? じゃあ、20両やろう」 と、自分で倍に引き上げていたのには、ちょっと笑った。 ま、もともと払うつもりなかったわけだから、言うのはいくらでもよかったんだろうが……。
嘘の証言をしたお梅に対する裁きは、「娘ともども長崎に追放」 で、お奉行様から目の治療代までいただいてしまうという粋な計らい。
今回、文治&勘太コンビは出番が少なかったが、その少ない出番中、2回も菊乃屋で食事していた文治。 1回目は、親分たちの話を聞きながら、なぜか茶碗からご飯を1粒ずつ食べているのがおかしい。 2回目のシーンでは、伝七や小春、藤助らが目の前で盛り上がっているが、マイペースで食べ続ける。 と、ご飯粒を膝に落としてしまい、それを箸でひょいと拾う……なんていう、それは芝居なの? ホントに落としたの? と思わず聞きたくなるような自然なしぐさを見せたりもしていた。 おちよのなぞなぞの相手をしていて、三次が入ってくるのに気がつかなかった……ってのは、どうかと思うが (^^;)
(脚本: 内田弘三、監督: 土屋啓之介)
荷受問屋・奥州屋の手代・茂吉 (持丸繁) を殺した下手人として、赤っ鼻の五平に捕らえた大工の伊助 (米倉斉加年) は、番屋へ引かれる途中で逃げ出してしまう。 夫婦約束をした娘・おみつ (西恵子) を介して伝七に会い、無実を訴える伊助。 自分が下手人ではないことは、殺しの現場で会った、お梅 (水野久美) が知っているはずだが、証人として番屋に呼ばれたお梅は、なぜか伊助が下手人だと証言したという。 話を信じた伝七は菊乃屋の2階に伊助を匿うが、いたちの三次 (山崎竜之介) のタレこみで、再び五平親分に捕われてしまう。 盲目の娘・おちよ (木村美枝子) の目を治したい一心から、うそをついてしまったお梅だったが、汚い金で目を治すのは嫌だと泣くおちよの姿に、伊助は殺しの下手人ではない、と書き置きをして、おちよと2人で大川に身を投げてしまう……。
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【所感】
茂吉殺しの裏に、奉行所役人・野々宮慎吾 (津田伸) が奥州屋 (市川岩五郎)、長崎屋と結託して抜け荷を行っていたで儲けていたという事件も絡み、面白い話だった。 レギュラーのほか、ゲストにも山崎竜之介と津田伸などの前進座メンバーが揃って出演していて、ファンには嬉しい。 赤っ鼻の五平も、名台詞 「やだねー」 を連発しながら大活躍 (笑)。 抜け荷の一味を捕えた伝七が手柄を譲ろうとするが、人の手柄を取るほど落ちぶれてないとか何とか断るが、ちょろ松に 「せっかく言ってくれてるんだから……」 と耳打ちされて考え直し、「俺は、やだね、と言ったんだが、お前はどうしてもって頼むんだな。 じゃ、仕方ない。 代わりに連れて行こう」 と、あっさり態度を変える。 ちょろ松、 「あぁ言ってるんで失礼します。 いただいていきます」 と小さくなって (いつも小さいけど/笑)、一味を番屋に引いて行く。 あぁ、なんて親分思いなんでしょう。 こうでもしなきゃ、手柄なんて回ってこな…… (以下、自粛)。
お梅を脅す三次が、最初は10両と言っていた口止め料を、「それじゃ不足か? じゃあ、20両やろう」 と、自分で倍に引き上げていたのには、ちょっと笑った。 ま、もともと払うつもりなかったわけだから、言うのはいくらでもよかったんだろうが……。
嘘の証言をしたお梅に対する裁きは、「娘ともども長崎に追放」 で、お奉行様から目の治療代までいただいてしまうという粋な計らい。
今回、文治&勘太コンビは出番が少なかったが、その少ない出番中、2回も菊乃屋で食事していた文治。 1回目は、親分たちの話を聞きながら、なぜか茶碗からご飯を1粒ずつ食べているのがおかしい。 2回目のシーンでは、伝七や小春、藤助らが目の前で盛り上がっているが、マイペースで食べ続ける。 と、ご飯粒を膝に落としてしまい、それを箸でひょいと拾う……なんていう、それは芝居なの? ホントに落としたの? と思わず聞きたくなるような自然なしぐさを見せたりもしていた。 おちよのなぞなぞの相手をしていて、三次が入ってくるのに気がつかなかった……ってのは、どうかと思うが (^^;)