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燃えよ万平

~ 時代劇鑑賞の記録と独り言 ~

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伝七捕物帳 第14話 誓いの舞扇

第14話 誓いの舞扇
 (脚本: 桜井康裕、監督: 斉藤光正)

前進座から嵐圭史がゲスト出演。 小春さんの昔なじみってことで、何か特別な関係が……? と思ったのだが、ホントにただの昔なじみだった (笑)。 踊りの西柳流家元の息子 (母が子連れで後妻に入ったので血のつながりはない) で、腹違いの兄に勝る実力で跡取りになるはずが、義兄に遠慮して身を引いたという設定。  最後に披露する清次郎の舞は、かなり長かったが綺麗だった。

ゲスト: 嵐圭史/清次郎、三林京子/お菊、浅茅しのぶ/お波、小林勝彦/大垣孫太夫、和沢昌治/富三郎、北山年夫/森田屋源兵衛、平林尚三/和十郎、石丸博也/喜之助、柿木恵至、井口義亮、花沢徳衛/平吉

*敬称は略させていただいています。
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伝七捕物帳 第109話 舞い降りた鶴

第109話 舞い降りた鶴
 (脚本: 池田一朗、監督: 戸田廣貴)


大工の留五郎 (品川隆二)  が一目惚れしたお千代 (村松英子) は、大店の娘で大奥で中臈・お由の方 (深町綾子) に12年仕えていたという。 身分違いとの周囲の声にも諦められない留五郎のため、ダメで元々と長屋の大家・甚兵衛 (天草四郎) が結婚を申し込むと、お千代はあっさり承諾。 あっという間に夫婦となった2人だが、留五郎は何者かに命を狙われるようになる。

***************
【所感】
ゲストの品隆がはじけまくりで嬉しい (笑)。 ……というか、伝七親分を始め、全員がはじけていたぞ (^^;) まるで 「加藤泰が脚本を書いた時の大岡越前」 みたいで、何だか皆さん楽しそう。 伝七親分、キャラ違いすぎでは……? でも、テンション高い品隆が相手だし、面白いからいい (笑)。

最初は本気ではなく、事が落ち着いたら離縁してもらうつもりだったお千代が、最後にはすっかり長屋のおかみさんになっているあたり、読めちゃう展開なんだけど、必要以上にアツアツ&ベタベタなところを見せつける品隆が最高で楽しい。

留五郎が命まで狙われたのは、お由の方の勝手な思い込みが原因。 さらに、その思い込みの原因は自らの寝言だったなんて……。 大奥って大変な所ねー。
本日の前進座からのゲストは、お由の方を演じた深町綾子。

ゲスト: 品川隆二/留五郎、村松英子/お千代、深町綾子/お由の方、高山ひろ子/おしの、城所英夫/境平助、天草四郎/甚兵衛 (留五郎が住む長屋の大家)、瀬良明/松前屋

*敬称は略させていただいています。

伝七捕物帳 第42話 殺しを呼ぶ富札

第42話 殺しを呼ぶ富札
 (脚本: 津上忠、監督: 山田達雄)

富くじに当たった者たちが殺され、当たり札を盗まれるという事件が続く。 中富の五百両を当てた吉次 (砂塚秀夫) は、妹・おえい (甲にしき) を、同じ長屋に住む清吉 (嵐圭史) と添わせてやることができると大喜び。 吉次に富札を売った松蔵 (小林勝彦) は、当たり札を直接、興行元に持って行くと手数料を取られるが、札屋を通じて換金すれば全額が手に入る……と言う。 富くじが当たったことを、おえいに告げぬまま、松蔵に呼び出されて出て行った吉次は……。

***************
【所感】
実は島帰りという暗い過去を持つ男・清吉は、おとなしい……というより暗いキャラで、嵐圭史に似合っているものの、あまり目立たずもったいない感じもした。
殺された者たちが皆、札屋の富田屋 (沢村宗之助) から札を買っていたことから、からくりを見破る伝七。 手数料を取られる云々のくだりは、そんなの信じちゃうのかな、みんな……という感じもしたけど、一生かかっても稼げない大金が手に入ると浮かれているところだから、引っかかっちゃうかもなぁ。

菊乃屋の皆さんも富くじに夢を託していて、自分の札は当たりと2番違いだった、3番違いだった……と言い合っている。 それを聞いた文治、「富くじは当たらなきゃ、何番違いでも同じ」 と、あっさり言い放つ。 「そうだよねー」 と、ころっと変わって同意するお玉。 それを見た伝七に 「お前の言うことなら何でもいいんだってよ」 と言われた文治、にこにこ顔で十手を磨くスピードも倍増 (笑)。 入って来た勘太の情報で出かけて行く3人を、菊乃屋3人組が見送る時、小春は 「伝さん、気をつけて」、お玉はもちろん 「文ちゃん、気をつけて!」、残った勘太には 「勘太兄ぃもな!」 と藤助が声をかける……ってのも楽しい。

今回の前進座からのゲストは、嵐圭史と田中世津子 (富くじを当てるが、松蔵に騙されて殺されてしまう矢場の女)。 また、脚本の津上忠も前進座の文芸演出部 (現在は座友) の方である。

伝七捕物帳 第41話 殺しの投げ文

第41話 殺しの投げ文
 (脚本: 桜井康裕、監督: 斉藤光正)

「今夜、殺人が起こる」 と、時刻と場所が記された投げ文を受け取った伝七。 その内容の通り、男が殺される現場を目撃、勘太が追った犯人たちは奥州・一関藩の上屋敷に入って行った。 一関藩では、家老の内藤帯刀 (北原義郎) が、沖津左兵衛 (外村高士) や石巻屋 (岡田英次) と組み、金儲けのために鉄砲を売りさばこうと企んでおり、鉄砲鍛冶の田次郎 (北村晃一) を追っていた。 投げ文をした女・お沙江 (小山明子) は、石巻屋の後添いだが、実は田次郎が幼い頃に別れた姉だった……。

***************
【所感】
伝七に何も語らない田次郎だが、菊乃屋のお玉 (呉恵美子) が幼なじみだったことから身元や姉とのいきさつがわかる。 が、この幼なじみという設定が、今ひとつ活かされていない感じ。 もっと膨らませることができそうなもんなのに、もったいない気がした。 ラストで旅立って行く田次郎、お沙江との別れも、あっさりしすぎだったし。

見どころといえば、文治が寝ぼけるシーン。 田次郎、夜中に隣で寝ている文治がいびきをかいているので、こっそり抜け出そうとする。 → 突然、文治の片足が高~く上がる。 → 文治、今度は起き上がり、目は閉じたままで、にや~っと笑う。 → そのまま後ろに倒れて、また夢の中へ。 
この様子を見た田次郎は、抜け出すのを諦めてしまう。 寝ながらにして大手柄 (?) の文治であった。

もうひとつの見どころ、こちらも文治の大活躍。 お玉が、小春の家に食事を運ぶのを見て、田次郎を匿っているに違いない……と、後をつける赤っ鼻&ちょろ松。 中の様子をうかがおうと、鼻の頭で障子に穴を開ける五平だが、その鼻先に墨の付いた筆が。 中から、筆と墨汁を持って出てきたのは文治。 鼻先を黒く塗られた五平を見て、「あっ、黒っ鼻!」 と、ちょろ松。 「黒の方が似合うじゃないですか!」 と言って、2人に追いかけられる文治。 この時、中では田次郎がお玉に、自分を捨てた姉が江戸にいるはず……と話している、なんてことは知らない3人であった。

伝七捕物帳 第40話 めんない母子鳥

第40話 めんない母子鳥
 (脚本: 内田弘三、監督: 土屋啓之介)

荷受問屋・奥州屋の手代・茂吉 (持丸繁) を殺した下手人として、赤っ鼻の五平に捕らえた大工の伊助 (米倉斉加年) は、番屋へ引かれる途中で逃げ出してしまう。 夫婦約束をした娘・おみつ (西恵子) を介して伝七に会い、無実を訴える伊助。 自分が下手人ではないことは、殺しの現場で会った、お梅 (水野久美) が知っているはずだが、証人として番屋に呼ばれたお梅は、なぜか伊助が下手人だと証言したという。 話を信じた伝七は菊乃屋の2階に伊助を匿うが、いたちの三次 (山崎竜之介) のタレこみで、再び五平親分に捕われてしまう。 盲目の娘・おちよ (木村美枝子) の目を治したい一心から、うそをついてしまったお梅だったが、汚い金で目を治すのは嫌だと泣くおちよの姿に、伊助は殺しの下手人ではない、と書き置きをして、おちよと2人で大川に身を投げてしまう……。

***************
【所感】
茂吉殺しの裏に、奉行所役人・野々宮慎吾 (津田伸) が奥州屋 (市川岩五郎)、長崎屋と結託して抜け荷を行っていたで儲けていたという事件も絡み、面白い話だった。 レギュラーのほか、ゲストにも山崎竜之介と津田伸などの前進座メンバーが揃って出演していて、ファンには嬉しい。 赤っ鼻の五平も、名台詞 「やだねー」 を連発しながら大活躍 (笑)。 抜け荷の一味を捕えた伝七が手柄を譲ろうとするが、人の手柄を取るほど落ちぶれてないとか何とか断るが、ちょろ松に 「せっかく言ってくれてるんだから……」 と耳打ちされて考え直し、「俺は、やだね、と言ったんだが、お前はどうしてもって頼むんだな。 じゃ、仕方ない。 代わりに連れて行こう」 と、あっさり態度を変える。 ちょろ松、 「あぁ言ってるんで失礼します。 いただいていきます」 と小さくなって (いつも小さいけど/笑)、一味を番屋に引いて行く。 あぁ、なんて親分思いなんでしょう。 こうでもしなきゃ、手柄なんて回ってこな…… (以下、自粛)。

お梅を脅す三次が、最初は10両と言っていた口止め料を、「それじゃ不足か? じゃあ、20両やろう」 と、自分で倍に引き上げていたのには、ちょっと笑った。 ま、もともと払うつもりなかったわけだから、言うのはいくらでもよかったんだろうが……。

嘘の証言をしたお梅に対する裁きは、「娘ともども長崎に追放」 で、お奉行様から目の治療代までいただいてしまうという粋な計らい。

今回、文治&勘太コンビは出番が少なかったが、その少ない出番中、2回も菊乃屋で食事していた文治。 1回目は、親分たちの話を聞きながら、なぜか茶碗からご飯を1粒ずつ食べているのがおかしい。 2回目のシーンでは、伝七や小春、藤助らが目の前で盛り上がっているが、マイペースで食べ続ける。 と、ご飯粒を膝に落としてしまい、それを箸でひょいと拾う……なんていう、それは芝居なの? ホントに落としたの? と思わず聞きたくなるような自然なしぐさを見せたりもしていた。 おちよのなぞなぞの相手をしていて、三次が入ってくるのに気がつかなかった……ってのは、どうかと思うが (^^;)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

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