忍者ブログ

燃えよ万平

~ 時代劇鑑賞の記録と独り言 ~

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

新選組鬼隊長

新選組鬼隊長 - 1954年、東映
(脚本: 高岩肇/結束信二、監督: 河野寿一)

原作は子母澤寛の 「新選組始末記」。 新選組の池田屋襲撃から近藤勇が流山で投降するまでを描く。 2時間弱で完結させるため、かなり駆け足で話は進み、蛤御門の変や不動堂村への屯所移転など、字幕のみで説明される部分も多い。 「鬼隊長」 なんていうタイトルなので、強すぎちゃう近藤が新選組をぐいぐいと引っ張っていく話かと思っていたが、良い意味で裏切られた感じで、時の流れの中で変わっていく新選組の姿を通して、近藤勇の心情が見事に綴られている。

エピソードとして取り上げられているのは、池田屋斬り込み、山南敬助の脱退、伊東甲子太郎の入隊から高台寺党の分離、油小路の襲撃、鳥羽伏見の戦い、甲陽鎮撫隊~流山の戦い、そして勇の投降。 勇と梅香、総司とあぐり、新八と千代菊など、恋人たちの姿も織り交ぜられているが、どれも純粋で美しい (勇は妻子がいない設定)。 また、藤堂平助は、かなり勇に近い存在になっていてフィーチャー度が高く、勇と同様に変わっていく新選組に対する複雑な思いがよく描かれている。

土方歳三は、ほとんど悪役の扱い……。 が、伏見に移ってから京へ行く近藤に、最後の機会になるだろうから必ず梅香に会いに行ってやれ、と勧めたり、勇が投降を決めるシーンでは、「俺はお前なしでは生きていけない。 連れて行ってくれ」 と言い出したり。 前半がほとんど勇のひとり舞台ということもあって、2人の関係が深く描かれていないので、ちょっと唐突。 ……どうでもいいけど、台詞だけ書いちゃうと愛の告白だわな (^^;)
「若き二枚目剣士」 の定石通り、中村錦之助が沖田総司を演じているが、話の始まりが池田屋なので、いきなり喀血……。 あまり笑顔が見られないのが残念 (錦之助だから声だけは元気なんだけど/笑)。 近藤以外の隊士との絡みも多くなく、いつも1人という印象が残った。

<キャスト>
片岡千恵蔵 (近藤勇)
原健策 (土方歳三)
中村錦之助 (沖田総司)
島田照夫 (永倉新八)
清川荘司 (山崎丞)
三条雅也 (島田魁)
堀雄二 (藤堂平助)
石井一雄 (佐藤猛)
加賀邦男 (山南敬助)
月形龍之介 (伊東甲子太郎)
東千代之介 (徳川慶喜)
喜多川千鶴 (梅香)
田代百合子 (あぐり)
千原しのぶ (千代菊)
水戸光子 (おれん)
吉田江利子 (まさ)
八汐路恵子 (お新)
山口勇 (篠原泰之進)
杉狂児 (柳斎)
上代悠司 (斎藤一)
河部五郎 (赤松範静)
団徳麿 (加納道之助)
青柳龍太郎 (稲葉長門守)
市川小太夫 (水野和泉守)
永田靖 (勝安房守)
加藤嘉 (松平肥後守容保)
山形勲 (堀直虎)
薄田研二 (小栗上野介)
三島雅夫 (榎本武揚)
吉田義夫 (大鳥圭介)
千田是也 (後藤象二郎)
青山杉作 (佐藤彦五郎)
永井智雄 (原田左之助)
小金井修 (玉置伊之助)
中野市女蔵 (大石鍬次郎)
大文字秀介 (山野八十八)
藤木錦之助 (川村隼人)
島田伸 (池田屋惣兵衛)
小崎正彦 (佐藤俊宜)
赤木春恵 (料亭仲居)
山田光子 (産婆)
PR

HOME

バックグラウンド

カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

ブログ内検索

カウンター

プロフィール

HN:
Madam
性別:
女性

バーコード

Book Shelf

忍者ブログ [PR]
Template by repe